過去の無許可増築と地中埋設物
建物概要
業種 | 製造業 |
用途 | 工場 |
建設地 | 愛知県豊川市 |
延べ面積 | 325㎡ |
構造 | 鉄骨造 |
竣工 | 平成31年4月 |
建築会社様からのご依頼
愛知県のとある製造業様の三河営業所での工場新築案件です。三河営業所には既存工場があり長期間稼働されてる工場です。
近隣で賃貸していた工場がとある事情で立ち退く事になり、需要が増加している状況下での立ち退きでお施主様は大変困惑してらっしゃいました。
幸い三河営業所の敷地は広大で空いてる敷地がありましたが、あいにく市街調整区域内でした。また、過去に敷地を購入されてて利用できる敷地がどこなのか施主様自身も把握できていない状況でしたので、先ずは敷地状況の調査から始めました。
その結果色々な敷地状況が把握する事が出来ました。例えば敷地内に赤道(昔の道路)があり普通に利用をされていました。(昔から利用していると稀にある事例です。)
調査の結果なんとか工場を新築出来る敷地もあり、次の段階へと進む事になりました。
過去の無許可増築
今回の敷地は市街化調整区域内なので都市計画法の許可が必要となります。その許可の為に既存建物を調査する必要があり調査を進めると以外な事実が明るみになり暗礁に乗り上げることとなりました。
一応既存工場は申請を出して、手続きを行ってる内容ではありましたが、申請の面積と実際の面積が合わない結果でした。考えられるのは無許可での増築があったと思われます。
その結果、役所の判断として許可は認められないと判断され厳しい状況になりました。
当初は既存工場が建っている敷地に接した許可申請を考えていましたが、それでは既存工場が影響して許可は難しかったので、広大な敷地を利用し既存工場の敷地に接する申請では無く、別敷地での新たな工場建築の申請と考え役所に話をするとそれなら何とか許可は出せるかもとの回答を頂きました。
しかし無許可部分については出来るだけ対処して下さいとの事でした。なので無許可部分については出来る範囲で解体、撤去を行い、無事建築許可を頂く事が出来ました。
地中から現れたコンクリート殻
新設工場は平家建ての工場で天井クレーンを2機設置する為に軒高10mを確保し快適な製造工場を設計しました。
ところが現場が始まり地業工程の柱状改良時に地中埋設物のコンクリート殻が現れ設計通りの基礎が出来なくなり施工途中で基礎設計の変更も行うことになりました。この問題も無事クリアし竣工を迎える事が出来ました。
建物自体はシンプルではありますが、数々のハードルを越える必要のある案件ではありましたが、経験値を上げさせて頂く事が出来た現場だったことを今でも思い出します。